個人再生の家計収支表、家計簿の書き方。神奈川県厚木市・横浜市の法律事務所が管理しています。

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FAQ(よくある質問)

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Q.個人再生の家計収支表の書き方は?

個人再生の依頼後、作成するよう求められる家計収支表、家計簿の書き方について解説します。

  • 家計収支表の書き方がわからない
  • 個人再生用の家計簿のつけかたを知りたい

という人に役立つ内容です。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2022.7.5

 

個人再生の家計収支表

個人再生では、毎月の家計収支表を出します。

収入や支出の内訳を表にしたものです。1日単位でのものではなく、1ヶ月でまとめたものを出します。

これで、借金を減らせば、将来にわたり払っていけるという履行可能性を審査するのです。

神奈川県での運用では、申立前3ヶ月の家計収支表を提出します。

また、履行可能性が微妙な事件では、申立後も、毎月、家計収支表を提出するよう求められるケースもあります。

 

家計収支表の用紙

家計収支については、弁護士が直接把握できるものではありません。

そのため、依頼者のみなさまにつけてもらう必要があります。

一度、家計収支表の用紙を渡して、自分でつけてもらいます。

そのうえで、打ち合わせ等でチェックを入れます。

通帳などの資料と明らかに矛盾する内容がないか、また、一般的な事件と比べて高額すぎる支出がないかチェックします。

家計収支表のダウンロード

 

家計状況の期間

家計状況では、毎月の給料日から翌月の給料日前までの期間でつけるのか、1日から末日までの期間でつけるのか、と質問されることがあります。

これは、毎月25日に給料をもらう場合、その給料で翌月は生活するから、25日をスタートとして、翌月の24日までの期間でつけるべきではないかという意見です。

裁判所の審査としては、どちらでも良いです。どちらの方法でも個人再生自体は認められています。

ただ、わかりやすいのは、毎月1日から末日までで区切り、その該当月に実際に受け取った給与を収入欄に書き、該当月に支出した金額を支出欄に書く方法ではないでしょうか。

給料日から起算した方法でも個人再生は認められていますが、裁判所から質問を受け報告書でフォローが必要なこともあります。まあ、わかりにくいと思われてしまうわけです。

特にこだわりがないのであれば、単純に、その月に入った給料、その月に使った支出、というように1日スタートでつける方法を勧めます。

 

家計収支の数字は1円単位?

家計収支表に書く数字は、正確である方が良いです。レシートを保管してまとめているのであれば、正確な数字を記載しましょう。

ただ、1円単位での支出を把握できないものもあるため、ざっくりした数字で書くこともあります。

このあたりの運用は、裁判所によって違います。神奈川県内の裁判所でも、支部によって違ったりしますので、担当弁護士に確認してください。

多くの裁判所では、給与明細や光熱費、通信費、保険料など明細があるものは、1円単位で正確に記載、食費、娯楽費など正確な数字をつけていない場合には、何千円単位で数字をまとめて記載する方法が認められています。

個人再生家計簿

 

個人再生の家計簿

もともと家計簿をつけているご家庭の場合には、そこから数字をまとめても構いません。

家計簿をつけること自体は素晴らしいので、そのまま続けましょう。

そこから数字を毎月まとめるだけでOKです。

家計簿アプリを利用している場合には、1ヶ月単位でまとめたファイルをエクスポートして、弁護士にメール等をしてもらえれば、家計収支表に転記できます。

CSVファイルやPDFファイルでエクスポートできる家計簿アプリも多いので、確認してみてください。

 

個人再生の家計簿の振り分け

家計収支表の書き方として、自分の支払いが、どの項目に当てはまるのかわからないという質問も多いです。

裁判所の書式では、決められた項目があり、その他のものは空欄になっています。

どこに記載して良いかわからない支出は、その他の空欄に記載すれば大丈夫です。

また、空欄が足りなければ、欄外に記載しても大丈夫です。正式な書類を作成する際に、弁護士側で修正します。

 

家計収支表と振込手数料

振込手数料などの細かい数字は記載忘れが多いです。

雑費などにまとめても問題ありません。

また、もとの支払いの項目に含めても問題ありません。

たとえば、弁護士費用として6万円を支払っている、その際の振込手数料が330円という場合には、弁護士費用の項目に6万0330円と記載すればOKです。

 

個人再生と娯楽費

娯楽費や交際費、食費などに振り分けるべきものか悩むものも多いです。

たとえば、飲み会は、内容は食費ですが、職場関係のものなら交際費、一人で飲みに行ったら娯楽費に振り分けることが多いでしょう。

家族の外食費も、食費に計上する人もいれば、娯楽費に計上する人もいます。

タバコ代は、娯楽費に含めることが多いです。

お酒代も、娯楽費に含める人もいれば、食費に入れる人もいます。

ケーブルテレビなどに加入している場合には、娯楽費にも通信費にも当てはまります。

 

 

個人再生の家計収支表の趣旨

このような振り分けについて、正確な答えはありません。

家計収支表をつける趣旨は、将来の支払いができるかどうか、履行可能性をチェックするためです。

その視点からすると、大事なのは、将来の支払い見込みがあるかどうか、です。

3ヶ月の家計収支を出すのは、平均値を見るためです。支出のなかで突発的な支出なのかどうかを見ていくためです。

食費のような支出は、通常は、比較的安定しているはずです。

交際費については、その内訳が、冠婚葬祭や、職場の送別会等の支出であれば、突発的な支出となるでしょう。今後、それほど頻繁にあるわけではない、履行可能性の判断の際には、そこまで重視されないことになります。

バラツキがある支出なのかどうかがわかれば良いのです。

 

個人再生の家計収支と小遣い

個人再生の家計収支は、その内容を確認する趣旨で提出するものです。

そのため、ざっくりしすぎた記載だと問題になります。

よくあるのが、小遣いで何万円という記載です。

結局、その小遣いを何に使っているのか、という確認が必要になってきます。

子供の小遣いなどで、支出内容がわからない場合には、そのままでも良いですが、申立人本人の小遣いとして5万円、というような記載があると、結局、それを何に使っているのかわからないことになります。少なくとも、申立人自身の小遣いでは、内訳を記載しておきましょう。

 

 

家計簿と節約

個人再生の準備で家計収支表を準備する際に、支払余力がない人もいます。

個人再生では、毎月の収支で支払余力がないと、将来の支払はできないと判断されてしまいます。

この場合は、家計簿をつけたうえで、節約できないか考えてみましょう。

節約のポイントは、食費のような変動費ではなく、毎月、固定でかかる固定費です。

食費を節約するというのは、無理が生じ、長続きしません。

固定費では、通信費、保険料などが節約ポイントです。契約を見直すことで、支払余力が出てきて、個人再生が認められることもあります。

住宅ローン条項を使って自宅を守りたいけど、支払余力がない、という場合には、通信費を低額な契約に切り替える、保険を最低限のものに見直すなどの改善が必要になるでしょう。

個人再生、自己破産を含め、タバコ代の支出が多い人がいますので、禁煙できるならベストではあるでしょう。

 

 

履行可能性が微妙な個人再生については、事例豊富なジン法律事務所弁護士法人に、ぜひご相談ください。

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