
FAQ(よくある質問)
FAQ(よくある質問)
Q.借金の一部だけ個人再生することはできますか?
借金の一部だけを個人再生で減らすということはできません。
個人再生手続は、裁判所を通じた手続です。
そのため、すべての借金を裁判所に届けて、公平に扱うことが必要です。
自動車ローン、家電製品ローンも含む
自動車ローン、家電製品等の個別ローンを外したいという人も多いです。
しかし、これも認められていません。すべてを含めないといけません。
自動車ローンなどで、所有権留保がついている場合、支払いを止めると、所有権留保権者からの引き上げ請求がされます。
それを避けたいので外したいという希望があるのですが、残念ながら認められていません。
例外的に、自営業者で事業に必要な車を別除権協定という方法で残せる余地はあるのですが、あくまで例外的な手法です。
知人からの借入も外せない
職場の借り入れや、親族の借金など、一部の借金は全額払いたいという方がいますが、個人再生手続の中では、義務が残っている場合には、他の借金と同じように債権者一覧表に載せて届けたうえで減額を受ける必要があります。
支払義務を免除されていない限り、平等に載せることになります。
一部の借金を裁判所に届けなかった場合、申立人にとっても債権者にとっても不利な結果になることがあり、何らメリットがありません。
リスクが大きすぎる行為です。
免除された場合は債権者一覧表に載せない
知人からの借入などで、支払義務が免除された場合には、債権者一覧表には載せません。
免除されたものは、債務ではないので、支払い義務がないからです。
債権者一覧表に載せると、裁判所から手紙が届きます。再生手続開始決定の通知や、再生計画案などです。
そのような書類が自宅に届くと困るという人もいます。
その場合は、支払義務を免除してもらえれば、債権者一覧表に載せないということになります。
借金以外に保証債務も含める
債権者一覧表に載せるのは、自分の借金に限りません。
債務はすべて載せます。未払いのものがあれば、借金以外でも載せます。過去の未払家賃、NHK料なども含まれます。
また、自分が保証人である場合の保証債務も載せます。主たる債務者が支払をしていて、自分のところに請求が来ていなくても、保証債務として債権者一覧表に記載します。
なお、この場合の再生計画案による支払は若干複雑になります。
債務計上漏れの調査
個人再生では、各資料から、債権者の漏れがないかチェックします。
預金取引明細で引き落としがあれば、債務がないか確認します。
給料明細からの天引きがあれば、債務ではないかの確認をします。
家計状況でも不自然なお金の流れがないかチェックすることになります。
このようなチェックが入りますので、一部を外す、隠すという対応は難しいでしょう。
個人再生の債務者には義務がある
個人再生では、申立人には、公平誠実義務があるとされます。
個人再生の申立人は、自分の利益のみを図って行動するのは相当でなく、再生手続開始後は、債権者全体の利益を考え、その利益を損なわないように行動する責務を負うとされます。
債権者の犠牲のうえに再生を図る手続のため、このような義務があるとされます。
民事再生法では、再生債務者は財産の管理処分権を有する一方、債権者に対して、公平かつ誠実にそれらの権利を行使
し、再生手続を追行しなければならないと定められています(38条2項)。
公平誠実義務と呼ばれます。
「公平」義務は、債権者を平等に扱う義務です。
「誠実」義務は、自分の利益を優先して債権者の利益を犠牲にしてはならない義務と言われます。
自己判断で動いたことで、この公平誠実義務に反してしまうと、自分の行動がムダになり、関係者に迷惑をかけてしまうことがあります。しっかり専門家に相談をしながら手続を進めてください。