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Q.確定拠出年金は、個人再生でどう扱われますか?

個人再生手続の中で、確定拠出年金の質問を受けることがあります。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.29

 

動画での解説はこちら

退職金制度を調べてみると、この確定拠出年金制度が使われているケースです。


将来受け取る退職金については、現在の見込み額を算出し、8分の1という評価をします。


これに対して、退職金といいつつ、確定拠出年金である場合があります。

確定拠出年金は、法律により差し押さえ禁止とされています。

確定拠出年金法第32条
「給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。」


同様に、確定企業給付年金も、確定給付企業年金法34条により差し押さえ禁止とされています。

自己破産をした場合でも、処分対象にならない自由財産扱いになります。

そのため、個人再生手続でも、清算価値に加算しなくても良い扱いとなっています。

弁護士の中でも、この法律を知らずに、加算して申立てをしてしまっているケースもありますので、ご注意ください。

たまに裁判所の書記官からも「退職金として加算すべきでは?」と指示されることがありますが、法律により差し押さえ禁止である旨の意見書を出して、すべて加算されずに済んでいます。


知識がないことで、必要以上の支払が発生してしまうリスクがあります。

しっかりした専門家に依頼しながら進めたほうが良いでしょう。

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