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Q.裁判所に出した書類を債権者は見ることができますか?

裁判所への提出書類は、提出先が裁判所だから債権者に見られないだろうと勘違いされる人もいます。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.29

基本的には、債権者も内容を確認することができるとお考えください。

ただ、多くの債権者、特に消費者金融やクレジット会社などは、内容をわざわざ確認しないです。


以下、民事再生法上では、どのような仕組みになっているのかを解説します。

個人再生記録の閲覧・謄写

債権者は、個人再生手続きで裁判所に提出された文書その他の物件の閲覧、謄写を請求できます(民事再生法16条、民事再生規則9条)。


個人再生の申立書、債権者一覧表、財産目録、報告書、債権届出書、債権認否一覧表、再生計画案、個人再生委員の意見書など閲覧謄写ができることになります。

債権者情報の開示

また、債権届に対する異議の手続きに関しては、別途規則が定められています。

民事再生規則124条は

債権者一覧表

届出再生債権を記載した書面

異議申述書

異議の撤回書

を申立人が裁判所に提出したときや、再生債権届出書の写しの交付を受けた場合には、一般異議申述期間の末日まで、これらの書面に記録されている情報の内容を表示したものを、再生債権者が再生債務者の主たる営業所若しくは事務所、再生債務者の代理人の事務所又はその他の裁判所が相当と認める場所において閲覧することができる状態に置く措置を執らなければならないとしています。

財産目録等の開示

また、民事再生規則129条では、申立人が

財産目録

報告書を

裁判所に提出したときは、再生手続の廃止、再生計画の認可・不認可の決定が確定するまで,これらの書面に記載された内容を表示したものを、再生債権者が上記の債権情報と同様の方法で閲覧することができる状態に置く措置を執らなければならないとしています。

債権者としては、裁判所への閲覧謄写のほか、再生債務者宛に閲覧の申立をすることができる建前となっています。


このように、個人再生の申立人には、債権者への情報提供が義務付けられている規定もあるのです。

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