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ケース紹介48  J さんの事例 

秦野市在住 ( 会社員 / 40代 / 男性 )

借入の理由:浪費、住宅ローン 債務総額 750万円


秦野市にお住まいの40代の男性のケースです。

住宅ローン以外に750万円の債務があり、支払いができないという相談でした。

 

家族のために自宅を残したいものの、手取り月収は20万円台で住宅ローンもあったため、任意整理ができるだけの支払余力はないという事情でした。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.29

 

ストレスによる浪費

借入理由を聞くと、ストレスによる浪費が原因でした。

もともと、ある程度、お金がかかる趣味を持っていると、趣味に使う時間がストレス解消になります。

仕事や家庭生活で大きなストレスを受けた場合に、ストレス解消のために、趣味にお金をかけてしまう、そこから借金が膨らんでしまうということがよくあります。

 

今回の相談でも、住宅ローンを組んで、自宅を購入後、仕事が忙しくなり、それがストレスになってしまったようでした。

趣味にのめり込むことでストレスを発散するようになり、これらの支出が増えて行きました。

そのようななかで、子供が生まれて、食費等の負担が増えて余裕がないという事情もありました。

これもまたストレスになる一面もあったようで、本来は切り詰めなければならないのに、支出が増えてしまう事情となりました。

 

ストレス解消になる?

ストレスを溜めすぎてしまうのはよくありません。

ただ、ストレス解消法のために、お金を使いすぎて、借金生活になると、これがまたストレスになります。

トータルとして、ストレス量が増えてしまい、かえって精神的にダメージを受けることも多いです。

「ストレスでお金を使ってしまった、借金してしまった」という主張はよくあるのですが、本当にそれがストレス解消になっているのか考えてみると良いでしょう。

 

よく出てくる理由が、ストレスによる買い物。

買い物による支出によって、ストレスが解消されたかのように感じるそうですが、多くの人は、買い物による幸福感は一瞬で消えてしまうとのことです。ストレス解消が有効に働いているか考えた方が良いでしょう。

 

ストレス解消法は一つではなく、複数持っておくことが有効とされます。

どのような方法が役立つのか調べて、お金がかかりにくい解消法で解消できれば、生活の質は上がるはずです。

 

接待費の立替

さて、支出が増えてしまった後ですが、転職後、さらに、接待などの立替や自己負担も多いという事情も出てきました。

収入が上がると考えて転職したものの、実態は違ったという話もよく聞きます。

しっかりと調べるようにしたいものです。

接待費を負担する現金もなく、カード払いで、リボ払いにしていたことも借金が増える原因でした。

 

財産処分、過払い金の回収

借金は徐々に増えてしまうのをみて、このままではまずいと考えて、趣味で購入していたものを売却したり、完済していた消費者金融について過払い金の回収をしてもらい、返済にあてました。

しかし、膨れ上がった借金を返済できるだけのところまで減らせることはなく、支払いができないことが判明しました。

家族と相談し、今後は節約生活をすることで自宅を残そうと個人再生の利用を希望しました。

 

 

履行可能性

過去に浪費がある場合、裁判所では、生活状況が改善しているか、履行可能性があるかのチェックが厳しくなります。

ただ、夫婦あわせての収入であれば、子育てにかかる費用が不確実なところを考慮しても、減額された借金を払っていくだけの余力はあると判断されました。

 

 

資産状況

一定額の預貯金と保険があるのみで、住宅はオーバーローンだったため、債権者への返済額は、借金の5分の1の基準が適用となりました。

 

 

手続きの方針・結果

750万円の借金を150万円へ減額する再生計画案を作成して、認可されました。

教育費による不透明なところもあることから、5年弁済の特別事情を主張して認められています。

 

 

秦野市にお住まいの方からの依頼も多くありますので、借金でお困りの方はぜひご相談ください。

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