ケース紹介
ケース紹介
ケース紹介75 Tさんの事例
横浜市金沢区在住 ( 会社員 / 40代 / 男性 )
借入の理由:帰省費用、医療費 債務総額750万円
横浜市金沢区にお住まいの40代の男性のケースです。
クレジット会社、消費者金融に対する負債が約750万円あり、支払いが厳しいとの相談がありました。
住宅ローンが残る自宅を維持したいということで、個人再生の申立となりました。
帰省費用
ご夫婦とも、2人とも九州の出身のため、帰省や兄弟、友人の結婚式などのたびに多額の交通費がかかるという環境でした。
住宅ローンを組んで家を買った後は、生活にゆとりがなく、帰省費用を夫婦のカードで支払ったりし、借金が増えて行きました。
子供が生まれたばかりのため、妻は働いていませんでしたが、子供が2歳になった頃から妻はフルタイムで働くようになりました。
家計は少し改善するものの、妻にも借金があり、そこからは、夫婦の借金を返済していくのに必死の生活をしていました。しかし、妻が働いていた会社が事務所移転により、閉鎖。
妻は仕事を続けられなくなり返済が難しいと考え、自己破産をしたとのことでした。
医療費
妻はパートに出て、相談者の返済を含めて生活は何とかできていましたが、妻が第2子を妊娠しました。
つわり等がひどく、パートを退職し、家計の収入が減ったほか、健診代などもかかり、借金はさらに膨れました。
現金は返済に充て、購入するものはクレジットでという生活に陥りました。
クレジットも一括払いが難しくなり、分割やリボ払いにするようになっていきました。
妻の手術費用、医療費なども必要となってしまいました。
その後、妻はまたパートを始めまたものの、返済額は膨らんでいて、新たにキヤッシングができず、ショッピングのリボ払いもできなくなったことで、借金の金額、毎月の支払額に向き合いました。
到底、返済していけるはずがないことに気づき、相談に来ました。
家計状況
相談者の仕事はソフトウェア開発。勤務先での仕事はかなり長いというものでした。
手取り月収が32~33万円、住宅ローンが11万円というものでした。
夫婦での収入があることを前提に住宅ローンを組んだという金額です。
収入の3分の1というのは家計的には非常に苦しい状況です。
光熱費が3~4万円、通信費が2万円前後、交通費やガソリン代などもかかり、子供にかかる費用を除くと余力は少ないです。
食費を5万円未満に抑え、娯楽費、交際費を1万円程度に抑えることで、個人再生であれば返済余力ができるという状況でした。
任意整理はもちろん、約束通りの利息を支払える状況ではありません。
住宅ローンの返済が厳しそうな状況ではありますが、自宅へのこだわりは夫婦とも強いため、個人再生しか選択できないという家計状況でした。
帰省費用は賞与で貯蓄、子育てが落ち着いたら、妻が本格的に働く、そこで将来の教育費なども貯めるというギリギリの人生設計です。
保険
夫婦では保険加入も希望していたものの、高額な保険料を払える状況になく、生命保険とガン特約に加入したものの見直しをして解約。
共済への加入、その特約でフォローする形に支出を抑えるなど、家計の健全化を進めていました。
保険については無駄な保険には入らないよう、定期的にチェックしましょう。
住宅ローンと諸費用ローン
住宅ローンを組む際に、諸費用ローンを別口で借りていました。抵当権も別設定です。
このような場合、住宅ローン条項の要件を満たすのか問題となります。
実質的に、住宅ローンと一体化されている支出であるとのフォローが必要です。
今回は、内訳資料を提出し、不動産株式会社への仲介手数料、ローン事務代行料、売買契約書に依る手付金、司法書士費用、火災保険への支払い、売買契約書に貼る印紙代、交通費で金額の疎明ができました。
また、諸費用ローンの金額が銀行からの提案で決まったとの報告を出し、住宅ローン条項の利用が認められました。
清算価値
財産として、車があり、査定を複数とったうえで平均値で提出。
住宅はオーバーローンのためゼロ評価。
退職金見込額の8分の1金額が20万円前後。
住宅購入時の火災保険が質権設定されておらず、解約返戻金が数十万円。
すべて加算しても、借金の5分の1の金額の方が大きく、清算価値が問題になるケースではありませんでした。
そのため、750万円の借金が150万円まで減額。
今回の減額額は、約600万円というものでした。
ジン法律事務所弁護士法人には金沢区出身者もおり、横浜市にお住まいの方からの個人再生の依頼も多くありますので、借金でお困りの方はぜひご相談ください。