
ケース紹介
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ケース紹介76 Mさんの事例
座間市在住 ( 会社員 / 40代 / 男性 )
借入の理由:事業資金の保証債務 債務総額3400万円
座間市にお住まいの40代の男性のケースです。
信販会社のほか、過去の取引先の債務を含めると約3400万円の債務があり、取引先からは裁判も起こされたとの相談でした。
取引先の内容を聞いてみると、会社の代表取締役という立場でした。
会社の保証債務
相談者は、会社を設立して飲食店経営をしていました。
その際、店舗を居抜きで引き継ぎ、営業譲渡金として2000万円以上の債務を負っていました。
その店舗に関する工事費用なども債務として負っていました。
しかし、店舗経営を始めるも、経営はうまくいかず、取引先等からも借り入れた形となりました。
これらの債務を、代表者として保証もしていました。
さらに、その後、同じビルの他テナントによる強引な客引きなどもあり、売上が減ってしまい、さらに経営が悪化。
信販会社から個人的に融資を受けて、会社の運転資金に使ったりもしました。
店舗の閉鎖
結局、店舗の経営はうまく行かず、最終的には閉店。
営業譲渡金や工事代金の支払もできなくなり、支払が遅れるたびに、借用書や覚書、返済計画表を何枚も作成させられました。
自身は、生活ができないため、就職して給与収入を得る立場となっていました。
債務は、営業譲渡金や取引先を含めると約3400万円になっていました。
自身の収入が少ない時期の生活費などの名目もありますが、大部分は、会社経営関連のものでした。
法人破産は保留
このような状況での倒産手続きでは、会社である法人も代表取締役も破産するか、法人を破産、代表取締役は個人再生という選択をすることが多いです。
代表取締役の選択は、自宅があるようなケースでは個人再生で自宅だけを維持するよう試みることが多いです。
本件でも、自宅があり、住宅ローン以外の抵当権設定はなかったことから、個人再生を希望していました。
本来であれば、法人も事業を止めている以上、支払不能状態にあり、破産手続きを進めるべきです。
ただ、法人破産には、管財予納金などのまとまった費用が必要です。この準備はできそうにありませんでした。
本件では、代表取締役の財産を差し押さえられるリスクがあったことから早期に申し立てをしたいという事情もありました。
そこで、法人破産は保留とし、代表取締役のみ個人再生の申立を進めました。
当然ながら、裁判所から法人破産を申し立てない理由等を説明するよう求められました。費用面での捻出が困難であることや、法人に資産がないことなどを説明し、このような申立での手続きが進められることとなりました。
法人に一定の資産がある場合には、株式の価値も問題となってしまいます。
給与所得者等再生
個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があります。
今回は、取引先の債権が金額の過半数を占めるという事案でした。
そのため、小規模個人再生では反対されると通らないという扱いでした。
これに対し、給与所得者等再生では反対されても通せるものの、就職して2年は経過していないことから、いつ給与所得者になったといえるのか、また、可処分所得の算出方法が問題になりました。
アルバイト収入や役員報酬を給与所得をみるべきどうか、裁判所との間で議論となりました。
参考リンク:Q.小規模個人再生、給与所得者等再生の選択基準は?
とはいえ、給与所得者等再生を選択するべき事案といえる事案であったため、給与所得者等再生の申立を進めました。
履行可能性
会社代表者からの給与所得者への変更など、環境変化がある場合、今後の収入について、履行可能性を厳しく見られます。
3年程度の収入が継続できる見込みはあるのか、転職可能性や、家計を補助する家族の収入があるのかなどもチェックされることになります。
今回のケースでは、家族のパート収入なども見込まれることを示したうえで、履行可能性を認めてもらえました。
通常の事件以上に、家計のチェックなどもあり、申立から再生手続き開始決定をもらえるまでに時間がかかった事件でもありました。
清算価値
清算価値となる資産もほとんどなく、債権額基準での弁済となる事案でした。
債務額は約3400万円、債権額基準での最低弁済額は10分の1です。
そこで、約10分の1の再生計画案を作成、給与所得者等再生のため、債権者からの異議も出すことができず、認可されています。
今回の減額額は、約3000万円という大きなものでした。
座間市にお住まいの方の個人再生は、横浜地方裁判所相模原支部への申立となります。ジン法律事務所弁護士法人でも取扱の多い裁判所です。
座間市にお住まいの方からの個人再生の依頼も多くありますので、借金でお困りの方はぜひご相談ください。