ケース紹介
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ケース紹介88 Hさんの事例
神奈川県愛甲郡愛川町在住 ( 会社員 / 40代 / 男性 )
借入の理由:副業の失敗、情報商材 債務総額800万円
愛川町にお住まいの40代の男性のケースです。
住宅ローン返済のために、副業を色々とやろうとしたものの、立て続けに失敗してしまい、逆に債務を負ってしまったという話でした。
住宅ローンで自宅購入
5年前に住宅ローンを組んで自宅を購入して以来、収入を増やしたいという思いから副業を探し始めました。
住宅ローンの支払い自体は、収入の範囲で組んだとのことですが、聞いてみると、手取り月収25万円に対して、月額約9万円のローン。これだけだと厳しい支払いですが、配偶者の収入も合わせれば、無理がない範囲での支払いとのことでした。
ただ、何千万円もの住宅ローンを抱えたことで、少しでも早く返したいと考え、収入を増やすために副業を探したとのことでした。
借金を背負っているのは気持ち悪いという感覚はよくわかります。
住宅ローンの繰り上げ返済をするには、返済するお金を準備しなければならず、そのためには収入を上げるか、支出を減らすかという選択になります。
収入を上げるために、転職をしたり、副業したりするということが考えられるわけです。
そこで、今回は、副業を探したという経緯です。
副業詐欺でカードローン
しかし、最初から副業詐欺の被害に遭ってしまいます。
選んだ副業で借金をすることに。
ローンを組んだのは、競輪予想業者への支払いがきっかけでした。
競輪は未経験でしたが、競輪を利用した稼ぎ方と言われて、問い合わせをしてしまったとのこと。
業者からは、何度も電話がかかって来ていたので、クレジットカードで50万円の枠を得られたことで、お金を振り込んだところ、結果的には全く利益を得られないまま業者との連絡は取れなくなりました。
副業初心者は狙われる
副業を開始した人をターゲットにして、勧誘をしてくる業者は多いです。
明らかな詐欺とは言えなくても、高額な情報商材に結びつけるような勧誘も少なくないです。
副業などのキーワードで検索をしている人をターゲットにした広告だったり、始めたばかりのブログや動画配信をしている人を狙ってコンタクトしてくる人もいます。
このような人に対して、多額のローンを組ませて支払いをさせるという手法が広がっています。
何十万円もの情報料を払ったとしても、それに見合うリターンを得られる事はほとんどありません。
このようなものに手を出すには、少なくともそのサービス名での評判を検索したり、第三者の意見を聞いたりしたほうが無難です。
そして何故か今回は、競輪予想という、副業とは呼べないものの被害に遭ってしまっています。
競馬やパチンコなどのギャンブルでは、必勝法詐欺の被害があります。
そのようなものと、副業というキーワードを組み合わせて作った詐欺となります。
業者が連絡取れなくなったということで、逃げていることからも、明らかに詐欺事件であると認められます。
とはいえ、被害額の回収をするのは難しく、借金だけが残ってしまっている状態になってしまいました。
ネットビジネスの費用を借金
その後は、返済のためにカードを作ったところ、銀行のカードローンで200万円の枠を得ることができ、自分の中で余裕が生まれてしまいました。
当初の目的だった副収入と、毎月の返済の支払いに充てる収入を得るためにネットビジネスを探すようになりました。
ネットビジネスでは、FXのコミュニティに入るのに10万円を払ったり、マッチングビジネスの塾に20万円、ビジネスコンサルタントのコンサルティングに30万円を払うなどしました。
それぞれ、維持費に毎月数万円の会費も。
しかし、結果的に、いずれも収入には結びつかず、借金は増えていきました。
その後も、似通ったコンサルティングや、特許商品を売り出すための投資話にお金を支払い結果的に詐欺にあったりと、副収入を得るために始めた副業がどれも形にならず、負債だけが増えていく形となり、支払いができない金額になってしまいました。
情報商材被害の構図
悪質業者のカモリストに入ってるのではないかというほど、被害にあっている状況です。
1つのコミュニティに入って、一定の金額を払わされると、そこから別のコミュニティに勧誘され、違うことをやらされているという内容です。
ときには、ターゲティング広告でこれらのコミュニティに入ってしまうこともあります。
1つの副業を始めようとしている人は、別の儲け話にも乗りやすいということで、ターゲットになりやすくなるのです。
そのため、このようにいろいろなものに手を出す形となり、それぞれの場所で高額の支払いをさせられているという状態になってしまっています。
副業コンサルタント費用
被害の一例です。
副業のコンサルタントにも勧誘されて支払いをしていたもの。
副業を探していたところ、動画広告からホームページを見て、無料のコンテンツがあるといわれて登録。
最初は無料だったのですが、その後、個別コンサルの勧誘を受けました。そのときは、月に2万円という話でした。
1年くらい払いましたが、収入は上がりませんでした。
支払いができなくなったので、止めることを伝えると、残金があるとか法的手段を取ると言われてしまう状態。
ここまで、契約書も作っておらず、請求書を受け取ったこともないというような状態でした。
このようなコンサルの中には、コンサルを名乗り、FXなどの口座登録をさせて、アフィリエイト収入を得つつ、会費を取ること自体をビジネスにしている人も多いです。
これ以上、副業探しを続けるのは危険だったといえる状態です。個人再生などで支払停止にし、カード利用を止めた方が被害に遭わなくて良いと感じてしまいます。
妻が育児休暇中の家計収支の出し方
個人再生の申立時点では、妻が育児休暇中。
収入が少ない状況で、家計の状況を見ると、返済が厳しそうな印象を受ける数字でした。
もともと住宅ローンも配偶者の収入を前提にしたものでした。
そこで、近い時期には、仕事に復帰する予定であり、復職までは妻の貯蓄を取り崩して対応する予定との補足説明。
妻の育児休暇前の収入は、手取りで月額20万円程度あったことを伝え、過去の収入資料も提出。
復職後の家計の収支見込みも作成。
保育園代等の支出見込みも加算し、ボーナスを毎月に割り振り、履行可能性が十分にあることを示しました。
子の成長に伴い、小学生になる時期を特定し、保育園代の負担が軽くなることも補足説明。
児童手当も支給されることからすると、再生手続による支払いはできることを証明しました。
これにより、履行可能性も認めてもらい、再生手続きを進めることができました。
個人再生での再生計画案による減額
借金は約800万円でした。借金額からの最低返済額は5分の1となる160万円でした。
清算価値となる財産はこれを下回っていたため、160万円が最低支払い額の基準に。これを分割払いにする再生計画案を提出し、認可されました。
約640万円の減額効果を得ることができています。
愛川町にお住まいでしたので、横浜地方裁判所小田原支部での手続きでした。
愛川町にお住まいの方の個人再生の依頼も多くありますので、借金でお困りの方はぜひご相談ください。